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第11回サポーターへの恩返し

◆ MF久永辰徳(29)


福岡MF久永辰徳
MF久永辰徳は川崎Fサテライトとの練習試合で初の実戦に参加した

◇あえてJ2の古巣

 「オレがアビスパNO・1」のトリを飾るのはMF久永辰徳(29)だ。「アビスパ愛NO・1」は、リトバルスキー監督(46)のお墨付き。古巣をJ1に復帰させるため、4年ぶりに福岡に戻り、リーダーシップを発揮する。

 福岡を愛する気持ちは選手、スタッフ、サポーターの誰もが持ち、比較のしようがないだろう。その中でも久永は、リトバルスキー監督から「ヒサは強い意志を持って福岡に戻ってきた」とチームへの愛着を認められている選手だ。

 期限付き移籍していた大宮など、久永には今年もJ1でプレーを続ける選択肢もあった。あえてJ2降格した古巣へ戻ったのは、なぜか。「福岡は、自分が故障やチームとの関係で悩んでいたときに、同じJ2の大宮に出してくれた。そのとき感じた恩や、お世話になったすべての人、サポーターへの恩返しをするときだと思ったんです」。鹿児島出身で、プロのスタートを切ったのは福岡。九州との縁の深さとともに「恩返し」の気持ちが、復帰への背中を押した。

◇ヤスさんを手本に

 主将の布部、ゲームキャプテン久藤とともに、リーダーとしても監督の期待を受ける。久永にとって、最も印象の強いリーダーは99~01年に福岡で一緒にプレーした三浦泰年氏(41)だ。「気合です、あの人は(笑い)。ヤスさんが来るまでは、後輩が先を走って先輩が見守るのが普通だった。ところが、当時33歳くらいだったヤスさんは何でも先頭。若い人よりも気が若くて、考え方が前向きだった。リーダーシップと年齢は関係ないと教わりました」(久永)。右太ももを痛めて別メニュー調整が続いていたが、14日から練習試合にも出場。「ゲームに出て初めて言えることもある」と、若手を引っ張る準備は整った。

 今年1月、雁の巣での練習に参加した久永に、サポーターから「おかえり」の声がとんだ。「うれしかったけど、帰ってくるだけが僕の仕事じゃない。J1復帰に貢献して『ありがとう』と言われて初めて、自分の仕事ができたと思えるでしょう」と久永は考えている。自分の仕事を全うするその日まで、福岡の中心に立って声を出し続ける。【佐藤千晶】

 ◆久永辰徳(ひさなが・たつのり)1977年(昭52)12月23日生まれ。鹿児島実の95年度高校選手権優勝メンバー。96年に福岡に入り、02年横浜、04~06年大宮に期限付き移籍。今年、4年ぶりに福岡に復帰した。J1通算199試合16得点、J2通算47試合2得点。171センチ、66キロ。



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