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福岡が逆転入れ替え戦出場/J1

- 最終戦のセレモニーでピッチを回る福岡の川勝監督(撮影・進尚幸)
<J1:福岡1─1甲府>◇第34節◇2日◇博多球
執念で自動降格脱出だ! 福岡が、J1・J2入れ替え戦(6日=神戸ウイング、9日=博多球)に逆転進出を決めた。自動降格圏の17位で迎えた最終節甲府戦。試合開始前にMF古賀が左足の違和感で離脱するアクシデントの中、1-1で執念の引き分け。川崎Fに1-3で敗戦したC大阪と勝ち点27で並んだが、得失点2差でかわし、土壇場でJ1残留圏内に滑り込んだ。J2時代の04年以来、2度目の入れ替え戦では、今年5月まで福岡の監督だった松田浩監督(46)率いるJ2の3位神戸と対戦する。
博多の森球技場に、歓喜の声が2度、響きわたった。貴重な勝ち点1を加える引き分けのホイッスルが、先に鳴った。入れ替え戦切符を確信した川勝良一監督(48)が、ベンチで小さく両手の拳を握る。スタンドのサポーターも、大きく両手を突き上げた。それから30秒。C大阪敗退を告げる場内アナウンスに、スタンドがさらに大きく揺れた。「入れ替え戦2試合が終わってから選手と喜びたい」。そう語る指揮官の目にも、涙がジワリにじんでいた。
逆境で強さを発揮した。後半2分。パスミスからカウンターで先制点を献上。今季1度も逆転勝ちがないチームが窮地に陥りかけたが、踏みとどまった。甲府DFアライールが警告2枚で退場。追い風も受けた後半23分、MF久藤の右CKをゴール前でDF千代反田が競り合い、そのこぼれ球にMF佐伯が反応した。
「ミドルシュートの練習のかいがあった? ここまで(ゴールを)取っていたんですよ」。スライディングしながら右足でとらえたボールは、バーをたたいてゴールに吸い込まれた。J1残留の使命を受けて6月に就任した川勝監督とともに、W杯中断期に期限付き移籍で加入した残留請負人は「何とかJ1に残すのが最終目標ですから」。読売ユース(現東京V)時代の恩師でもある指揮官の窮地も、今季初、自身4年ぶりのゴールで救った。
5年ぶりにJ1に復帰した今季。開幕から勝ち運に恵まれず、下位に低迷した。1勝止まりのまま突入した5月のW杯中断期には、松田前監督が解任されるなど、苦しい戦いを強いられた。14試合勝ち星から遠ざかった9月。選手自ら緊急ミーティングを繰り返し、チームの立て直し策を練りあった。この日も、0-0で迎えたハーフタイムに、控室で選手が激しく意見をぶつけ合った。このまま守るのか。攻めに出るのか。自力残留の道は残されていない。「C大阪が勝ったらどうしようもない。攻めようと目的を明確にできた」とMF布部副主将。モチベーションを高めたばかりの福岡イレブンに、先制されても悲壮感はなかった。
アクシデントにも打ち勝った。スタメン発表された後にMF古賀が試合前のアップ中に左太もも裏に違和感を覚え離脱。MF薮田が急きょスタメンに回った。「少しでもこのメンバーでやりたかった」。来年3月に第1子が生まれる予定だが、ほかの3選手とともに、試合2日前に戦力外通告を受けたばかりだ。「今、いろいろ考えても仕方ない。今年1年の苦しかったことが、この試合にすべて含まれていた。先制されても、最後まであきらめずに、1試合、1試合成長してきたことを、入れ替え戦でも見せたい」。非情な戦力外通告の後にも、選手が団結した。3日には休日を返上して、入れ替え戦に向けスタートする。98年のJ1参入決定戦から受験生の間で「落ちない福岡」と称された伝説の続編を必ずや実現させる。【村田義治】
福岡MFホベルト(ドローに持ち込んでの入れ替え戦出場に)「あと2試合大事な試合があるので、サポーターの皆さん、応援してください」
福岡MF城後(入れ替え戦出場に)「あと2試合、楽しみです。J1とJ2の力の差を見せたい」
福岡過去の入れ替え戦
◆98年 年間順位は最下位の18位となり、J1参入決定戦に回る(15~18位のJ4チームとJFLチームとのトーナメント戦)。一発勝負の1回戦(対川崎F)では勝利を収めたが、2回戦(対市原)に連敗し、同決定戦ではJ1残留を決められなかった。しかし、札幌との第3クラブ参入戦で連勝しJ1残留。
◆04年 J2で3位となり、J1、J2入れ替え戦で柏と対戦。2試合とも完封負けを喫し、4年ぶりのJ1復帰はならなかった。
[2006年12月3日9時15分 紙面から]
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