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東福岡・谷崎監督も涙/高校ラグビー

初優勝を決め、フィフティーンに胴上げされる東福岡・谷崎監督
初優勝を決め、フィフティーンに胴上げされる東福岡・谷崎監督

<高校ラグビー:東福岡12-7伏見工>◇決勝◇7日◇花園

 いつもはクールな横顔が、涙にゆがんだ。「コウタ(山下昂)に感謝したい。チームみんなに感謝したいです。ありがとうと言うしかない」。東福岡の谷崎監督はこらえ切れず、ハンカチで目を押さえた。

 試合終盤の激しい攻防を「ありがとう」と心の中で唱えながら見つめていた。試練があるときは「ありがとう」とつぶやく。「神様は乗り越えられない試練は与えない」。つらいことに直面したときに人に教えられた言葉だ。

 いくつもの試練を乗り越えてきた。99年に妻ひとみさんをがんで亡くした。教え子との別れもあった。03年、2度目の準優勝チームの主将だった中山さんが大学での練習中に急逝。そして今回は現役部員が事故死という試練を味わった。「親友を亡くすこと、家族を亡くすことがどんなにつらいことか」。谷崎監督はチームメートとの別れに直面した選手を気遣う。

 妻の死後、3人の子育てをしながらニュージーランドにコーチ留学し、本場でラグビーを学んだ。「あちらでは大人が子供にやらせるのではなく、大人が子供のサポートをしているんです」。留学の経験から生徒の意見を尊重するようになった。練習メニューや相手チームの分析もほとんど選手に任せている。「今年のチームをサポートできて幸せです」と谷崎監督は喜びを表現した。

 過去3度の優勝への挑戦は大阪のチームにことごとくはね返されてきた。選手のニュージーランドへの留学制度を整備するなど環境を整え、種は確実に花を咲かせた。それでも谷崎監督は言う。「もう次のことを考えています。この花園を財産にしていかなければ」。頂点に立っても進む道に終わりはない。

[2008年1月8日8時39分 紙面から]

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