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がんばれ福岡ドンタクズ/Catch

- 06年12月、福岡ドンタクズの稲尾和久監督
師走になった。1年が早い。昨年の今ごろは西鉄ライオンズの大エース稲尾和久氏の長期連載取材のために稲尾さんに密着していた。あれから1年。その稲尾さんは天国へ旅立ってしまった。11月13日にこの世を後にした稲尾さん。もう3週間が過ぎようとしている。通夜、密葬、告別式と憔悴(しょうすい)の律子夫人は「まだ、主人が出張から戻ってくるような気がして…」と、うつむき加減で話した。西鉄時代から30年以上も親交のあった稲尾さんの知人は「寂しくて、寂しくてたまらんバイ」と、悲しみのはけ口を求めるように受話器の向こうで唇をかんでいた。失って分かる大きさ。今、いろんなところで関係者、野球ファン、多くの人々が悔しさをかみ締めていることだろう。
「おい、野球シーズンが終わったら、何もおもしろくないな。退屈やぞ」。日本シリーズが終わると、いつも稲尾さんはそう言っていた。唯一の楽しみは自らが采配を振るうマスターズリーグ開幕だった。オールドファンには懐かしい顔ぶれで、真剣勝負と笑いも巻き込んで「勇姿」を披露した。立ち上げからずっとタクトを振り続けた福岡ドンタクズはまだ優勝がない。「胴上げしてもらうためにはちょっとダイエットしないとな」と、去年のシーズン前も大きなおなかをさすって笑っていた稲尾監督だったが、悲願は今季に持ち越された。
だが「弔いの戦い」は思い通りに運ばない。福岡ドンタクズは11月17日の開幕戦(対東京)、23日の札幌戦に連敗。3戦目となった大阪戦(1日)でようやく今季初勝利を挙げた。1日時点で4位。苦しいスタートである。
本拠地・福岡ヤフードームでの年内の試合は29日(対大阪)。「今年こそは優勝せんとなあ」。そう話していた稲尾さんの言葉が今も耳に残る。ガンバレ、福岡ドンタクズ!【編集委員・佐竹英治】
[2007年12月2日17時23分 紙面から]
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