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ソフトB松中逆王手弾!チーム救う3打点

- 松中はソロ本塁打を放ちスタンドを指さし笑顔でベンチへ向かう
<ロッテ3-8ソフトバンク>◇9日◇千葉マリン
主砲復活で快勝だ。ソフトバンク松中信彦内野手(33)が、バットでチームをクライマックスシリーズ(CS)第2ステージ進出逆王手へと導いた。初回に先制適時二塁打を放つと、4回にはCSチーム初となる待望のソロ本塁打を記録。2安打3打点の活躍で、15安打8得点の打線爆発をけん引した。10日、ロッテとの第3戦。打線復活の勢いで制し、日本ハムが待ち構える「北の大地」へと乗り込む。
「元4番」の一撃が、打線の勢いを完全によみがえらせた。今CSから打順が3番に“降格”した松中だ。初回。1死二塁の好機で、ロッテ先発小林宏のチェンジアップを右中間へはじき返した。あとひと伸びで本塁打というフェンス直撃の適時二塁打。「昨日(8日)負けたし、いつも以上に先制点が大事だった。相手投手もいいし、絶対に先制点を奪いたかった」。“ウオーミングアップ”を完了した主砲は、同時にアーチストとしての本能も呼び起こした。
4回の第3打席。1死走者なし。カウント2-1からロッテ3番手小宮山の内角直球を、迷わずフルスイングした。打球はきれいな弧を描き、ロッテファンで埋まる右翼席へと着弾した。勢いよく打席を飛び出した松中は、一塁を回ったところでこん身のガッツポーズ。三塁側ベンチ前では、両手を広げた王監督が出迎えた。「打った瞬間に入ると思った。今年一番の当たり。うまく(腰で)回転して打てた。今年はあの球を全部凡打していたからね」。今CSチーム初、自身にとっては8月21日の西武戦(福岡ヤフードーム)以来、実に49日、105打席ぶりとなる1発だった。
昨年のプレーオフ第1ステージ第2戦。松中はプレーオフ導入後、2本目の本塁打を含む3安打5打点と大暴れした。それまでの過去2年は通算35打数3安打(8分6厘)と大不振に陥り、“戦犯扱い”され続けた。自身のふがいなさ、4番としての仕事をようやく果たせた男は、ヒーローインタビューで涙を流した。あれから1年。今CSでは凡打しても悲壮感を漂わすことなく、気持ちのリセットが1打席ごとにできている。この日の1発を、昨年本塁打を放った時と同じ革手袋を付けて打席に入った松中は「短期決戦をずっと経験して、勉強もできてる。あまり入れ込まず、1人で背負いすぎず、みんなで戦えば勝てると思えるようになった。涙は最後。王監督を胴上げした時でいい」と“約束”した。
主砲の1発を心待ちにしていたのは、間違いなく王監督だろう。この日の試合前。引き分けさえも許されない状況に「ここまできたらあれこれ言ってる場合じゃない。自分たちの野球をやるしかない。ホークスらしい試合をしたい」と決戦に備えた。ホークスらしい野球。それは強力打線を全面に出した、攻撃野球にほかならない。初戦を5安打に抑え込まれた打線はこの日、15安打8得点と大爆発。火付け役となったのは、2安打3打点の松中だった。
「このまま負けられないという選手の思いが出た。(松中の本塁打も)元気が出るよ。打線に弾みがつく。いい戦いができた。勢いが出てきたことは間違いない。とにかく明日(10日)頑張るだけだ」。主砲の一撃で打線は完全に息を吹き返した。勢いを取り戻した王ホークスが、第2ステージ進出へ逆王手をかけた。【石田泰隆】
[2007年10月10日9時11分 紙面から]
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