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ソフトB斉藤和100球解除で1勝だ

初戦先発の斉藤和は黙々とダッシュを繰り返し調整する(撮影・進尚幸)
初戦先発の斉藤和は黙々とダッシュを繰り返し調整する(撮影・進尚幸)

 ソフトバンクのエース斉藤和巳投手(29)が“限定解除”で白星発進を決める。ロッテとのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(S)は8日、千葉マリンで開幕。先発斉藤和は右肩筋疲労から復帰後、継続してきた“100球制限”を解き、完投も視野に入れた。過去9試合登板したポストシーズンで未勝利(0勝5敗)だが、ロッテ戦はレギュラーシーズン9連勝中。非運のエースが魂の投球でチームをけん引する。

 北の大地に泣き崩れた昨年のプレーオフ(PO)から1年。日本一奪還をかけた短期決戦が再び始まる。CSの第1Sを翌日に控えた7日の会見。斉藤和の心は一点の曇りもなかった。

 斉藤和 (ロッテは)すごくいいチームで手ごわいのは分かっている。だからと言って、負ける気はさらさらない。シーズンではチーム全体的に力を発揮できなかったけど、CSを機に変わると期待を持っているし、そういうチャンスをもらったと思っている。

 レギュラーシーズンでロッテには終盤5連敗し、負け越した。苦手意識は否定できない。チームはPOで3年連続の敗退。加えて斉藤和は過去、日本シリーズを含めたポストシーズン9試合で0勝5敗。先発5連敗だ。厳しい数字に包まれての先発だが、不安の色はみじんも見せなかった。

 斉藤和 過去(POで)負け続けているし、個人的にも勝っていない。これ以上失うものはないし、そういうものをすべてなしに、過去は過去、真っさらな状態でCSに臨みたい。初戦を取るのと取らないのでは、かなり大きく変わる。内容は抜きにして、10点、20点を取られてもチームが勝てばいい。チームが勝つことを大前提にやりたい。

 インタビュー中は192センチの体をピンと伸ばし、背中の後ろで左手をギュッと握り締め、真っすぐと前を見つめた。

 当然ながら2敗すればシーズンは終了。重要な初戦を託されたエースは“リミッター”を取り外す覚悟を決めた。今季は4月下旬に右肩の筋肉疲労のため休養を強いられた。復帰した7月以降も肩への負担を減らすため、1試合の球数を「100」に設定し、登板間隔も10日以上空けてきた。中14日で迎える今回の開幕マウンドで球数制限をついに解除。杉本投手コーチは「十分(登板)間隔も空けている。最後まで行けるかどうか分からないが、行けるとこまで。イニングより球数優先? そうなると思うが、多少無理することもある」と説明した。今季初完投を視野に入れ、どん欲に白星をつかみに行く。

 首脳陣の期待をエース右腕は十分に理解している。

 斉藤和 去年よりは(完投の)可能性は少ないけどゼロじゃないと思う。組み立て? 何も考えていない。初回から全力? 何も考えてない。普通に。

 シーズン、後半戦に続く3度目の“開幕投手”となる。重圧のかかる舞台にはいつもエースがいる。レギュラーシーズンではロッテに9連勝という、縁起のいいデータもある。PO突破、そして4年ぶりの日本一奪回へ-。V物語への扉(とびら)を開けるのはこの男しかいない。【押谷謙爾】

[2007年10月8日8時29分 紙面から]

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