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ソフトB王監督攻めの采配でサヨナラ

- 9回1死二塁、本間のサヨナラ打を手をたたいて喜ぶ王監督(撮影・梅根麻紀)
<ソフトバンク4-3ロッテ>◇26日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンクが今季4度目のサヨナラ勝利で4連勝を飾り、首位日本ハムに2ゲーム差と迫った。9回裏1死二塁。王貞治監督(67)から「ヒーローになるんだ」と暗示をかけられて送り出された代打本間満内野手(34)が、3年ぶりのサヨナラ安打を放った。直前の9回表には、王監督は守護神馬原を投入。攻めの采配が、勝利を呼び寄せた。今季初先発の西山道隆投手(27)は勝敗こそ付かなかったが、6回途中1失点の好投で、先発ローテーション入りに前進。今後につながる、ロッテ戦同一カード3連勝だった。
王監督が肩を抱き寄せ、代打本間の耳元でささやいた。「ヒーローになってくるんだぞ」。9回裏1死二塁。四球で出塁した小久保を、6番柴原が犠打で得点圏に進めたチャンス。「準備はしていたけど、まさか調子のいい柴原にバントで、自分が代打とは」。そんな本間の心中を察した、王監督の「暗示」が効いた。「僕にとってはプラスだった。楽になったわけじゃないけど、心強かった」。追い込まれた、カウント2-1からの変化球にも、約900グラムのバットが素直に反応した。
左方向に流し打った打球が、左翼手を越えた。今季4度目のサヨナラ勝利。13年目でFA権を取得したヒーローの本間も、6月14日のヤクルト戦を最後に、スタメン出場はない。「いい準備をして、出してもらったときに結果を出さないとチャンスがなくなる」。練習前、福岡ヤフードームのスタンドを黙々と走る。「若くないし、みんなでやっている準備運動だと足りない」。母校の駒大岩見沢が9年ぶりの夏の甲子園出場を決めたが、本間は大学の先輩である香田誉士史監督(36)の率いる南北海道代表、駒大苫小牧にも差し入れを贈る予定。公私共に充実した初夏を迎えた。
王監督の執念が、この一打を導いた。2点リードの6回。ここまで1失点の今季初先発の西山が、先頭の角中に安打を許すと、すかさず交代。継投策に出た。同点とされたが、9回表には守護神馬原を惜しげもなく投入した。「9、10回は馬原に行ってもらって、その間に点を、と思っていた。昨日と違って中押しができなかったから」。これが89試合目。「負ける試合はある。ただ、追う側としては、これからの競った試合は何としても、ものにしなければ」と、後半戦は総力戦で臨む方針を打ち出していた。攻めの采配が9回の攻防で輝きを放った。
この日は福岡市内の理髪店で散髪し、球場入りした。グラウンドに登場する際には「西山はどんな表情してるんだ? あいつは目が細いから分かんないな」とおどけて見せた。打線の爆発で連勝し、第3戦はサヨナラ勝利で、ロッテに同一カード3連勝。「最後はしんどい思いをしたけど、2勝して3試合目はどうしても勝ちたいからね。まあ、良かったよ」。思い描いた通りの後半戦開幕ダッシュに、王監督はさらにご機嫌の表情で球場を後にした。最大5ゲーム離されていた首位日本ハムとの距離を、2ゲーム差まで詰めた。「負けた? そうだってね」とゲーム差については多くを語らなかった。そこに逆転優勝への自信が、見え隠れする。【中村泰三】
ソフトバンク秋山総合コーチ(代打本間のサヨナラ打に)「今は守備固めの機会が多く(25日まで)打席に1カ月以上立ってない。難しい中でコツコツ準備してきて、結果を出してくれた」
[2007年7月27日9時14分 紙面から]
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