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ソフトB王監督がWBC精神でV奪回宣言

開幕を待ち切れないように王監督は笑顔でバットを振り回す
開幕を待ち切れないように王監督は笑顔でバットを振り回す

 ソフトバンク王貞治監督(65)が、王JAPANを支えた「三度目の正直」の精神で、3年ぶりのペナント奪還に挑む。パ・リーグ開幕前日の24日、王監督はWBCで3度目の準決勝で勝利した韓国戦を例に出し「この2年はプレーオフで負けている。韓国戦にならって、今年は三度目の正直にしたい」と、過去2年の雪辱を今季こそ果たすと宣言した。WBCで掲げた「スピーディー&ストロング野球」をチームにも導入。世界一監督が、昨年の日本一チーム、ロッテを相手に開幕ダッシュを図る。

 王監督の野球史に新たな1ページをしるした一戦が、06年シーズンの原点になる。開幕前日のチーム練習を見終え、王監督は今季にかける決意を語った。

 王監督 プレーオフで2年続けて負けているが、WBCでも三度目の正直で韓国に勝った。それにならって、今年は三度目の正直にしたい。プレーオフを制して、日本シリーズに出れば、うちは強い。

 WBC準決勝の韓国戦。1、2次リーグで連敗し、迎えた一戦だった。「3度も負けるわけにはいかない」と感情をむき出しにして臨んだ。3番にイチローを起用するオーダー変更、福留の代打2ランなど、王監督の采配が的中し、6-0で勝利した。「三度目の正直でようやく日本の野球ができた。最高の1勝。自分の野球史の中でも新たな1ページとなった」。王監督は準決勝後にこう話していた。

 世界を制した経験をシーズンで最大限に生かす。WBCでは米国などのパワー野球に対抗するため「スピーディー&ストロング野球」を提唱。日本のお家芸でもある機動力と小技を重視した攻撃を、前面に押し出した。ソフトバンクでは城島が抜け、バティスタを切った。ルーキー松田を開幕スタメンに抜てきするなど、若返りを目指そうともしている。戦力ダウン、得点力の低下は否めない。いかにカバーするか。それは王JAPANの野球、そのものだった。

 王監督 去年までのドカンというより、どうつなげるか。派手さはないが、頭を使っているな、走力で勝とうとしているな、と感じてもらえるのでは。完成はなかなか難しいが、1つの方針を立てておかないとバラバラになる。

 開幕戦の相手は、昨年の日本一チーム、ロッテ。プレーオフで敗れた相手だ。この日の全体練習後には、戦力分析ミーティングを行った。「去年と大きくは変わっていないよ。強い? うちはチャレンジャーだから」と昨年の覇者に敬意を表した。ただ「簡単じゃないけど、いいスタートを切りたい」と開幕ダッシュへのこだわりを見せた。「毎年4、5月までは手探り状態だけど、今年は特にテストしなきゃいけない。オリックスも楽天も変わったし、去年ほどの差は開かない。80勝くらいの優勝争いになるんじゃないかな」。新たな王ソフトバンクを作り上げるためにも、開幕ダッシュのアドバンテージが必要なのだ。

 世界一を追い風にする。「せっかく野球が盛り上がったのだから、いろんな人にペナントレースに興味を持ってほしい」と王監督は話した。王JAPANの盛り上がりを発展できるか、断ち切るかは、今日の開幕戦の内容がカギを握る。この日は時差ぼけで午前4時に目が覚めた。「選手なら大変だけど、立っていられりゃ仕事になるんだ」。過酷なスケジュールには不平不満を漏らさず、チームのため、野球界のために、王監督が指揮を執る。【中村泰三】

 ◆04年プレーオフVTR 第1ステージを2勝1敗で勝ち上がった、レギュラーシーズン2位の西武と対戦した。2勝2敗で迎えた第5戦。4回に1点を先制したが、先発新垣が6回に3失点。8、9回に1点を返し、試合を振り出しに戻したが、延長10回に守護神三瀬が1点を勝ち越され、3-4で敗れた。

 ◆05年プレーオフVTR レギュラーシーズン2位のロッテと対戦。いきなり2連敗を喫したが、第3戦は4点のビハインドを土壇場の9回に追い付き、延長10回に川崎のサヨナラ安打が飛び出す劇的勝利。第4戦もズレータの2本塁打などで連勝。迎えた第5戦、1点リードの8回に逆転され、2年連続で日本シリーズ進出を逃した。

[2006年3月25日8時43分 紙面から]

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