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7回表松田は左越えに逆転3点本塁打を放ち江川に迎えられる
7回表松田は左越えに逆転3点本塁打を放ち江川に迎えられる

ソフトB松田が成長の1発 先輩へ挑戦状

<オープン戦:巨人4-6ソフトバンク>◇3日◇福岡ヤフードーム

 先輩、引く気はありません-。ソフトバンク松田宣浩内野手(23)が、“ライバル”の節目の日に猛アピールだ。7回、2年連続オープン戦チーム1号となる左翼席への逆転3ランを放った。今季、三塁での出場が大本命とされる小久保がこの日、宮崎キャンプ中に痛めた左ふくらはぎの故障から復帰。1458日ぶりに“帰還”した福岡ヤフードームで2打数無安打だったライバルとのガチンコ勝負第1ラウンドで幸先よいスタートを切った。巨人から逆転勝利を呼び込む1発に王監督も絶賛した。

 手に残った感触で、着弾点を確信した。打球が左翼席に吸い込まれると、松田は2度うなずき、ダイヤモンドを1周した。「打った瞬間に入ると思った。完ぺきな当たり」。昨季、5月14日の阪神戦(福岡ヤフードーム)で放って以来となる、王監督との本塁打後の儀式。ベンチ前で出迎えを受けると一瞬だけ、照れくさそうに白い歯をのぞかせた。

 進化した姿を見せつけた。2点を追う7回、2死一、二塁の好機。マウンドには巨人2番手西村。その初球。高めに浮いたスライダーを見逃さなかった。「あそこは直球を待っていたんですけど、体が勝手に反応した。去年までだったら力んで、絶対に打ち損じていたと思う」。一気に逆転する価値のある本塁打だった。

 2月24日の西武との初戦からオープン戦6試合すべて「三塁」で先発出場。この日の試合前までは17打数2安打(打率1割1分8厘)だったが、内容は悪くはなかった。とらえた打球が野手の正面をつくことが多く、アンラッキーの連続。しかし松田は「正直、苦しい。僕は実績のある選手じゃない。結果を出さないとまた、去年の繰り返しになる」と珍しく弱音をはくこともあった。

 そんな松田に手を差し伸べたのが、グアム自主トレをともに行った松中だった。宮崎キャンプでも必ず、居残りの特打に付き添ってくれた。福岡に戻ってからも「松中塾」は続き、試合後にミラールームにこもって“集中講義”を受けた。試合での打席をまとめたDVDを一緒に見てもらった。チェックポイントは打つ瞬間に右肩が下がること。昨季、結果が出ないときに染み付いた悪い癖の矯正に、連日汗を流した。

 松田 ほかのチームの主砲が、1人の若い選手にここまで付き合ってくれることはないと思う。ましてや、日本NO・1バッター。自分は本当に幸せ者。だから結果で応えて、松中さんに恩返しがしたいんです。

 そして何より、この日は左ふくらはぎの故障で調整が遅れていた小久保が今季初実戦。結果は2打数無安打だったが、松田は「小久保さんが帰ってきたわけだから、1打席1打席が本当に大事になる。負けられません」と自分に言い聞かせた。昨季までは試合前に相手チームの打撃練習を見ることはなかったが、今年は自軍の練習後もベンチに残り、各チームの主力打者を目で見て勉強するなど、成長した姿も見せている。

 王監督は手放しで喜んだ。「見事な本塁打、完ぺきだった。自分なりに去年の反省もあるだろうから、試行錯誤すればいいんだ」。長打力を誇る打線を描いている指揮官には、成長を見せてほしい男の1発。松田本人、そしてチームにも大きなアーチが、ソフトバンク打線の目覚めを予感させる。【石田泰隆】

 ◆昨年松田の初アーチVTR 06年ソフトバンクの初オープン戦となった2月25日の広島戦(都城)、4番三塁でスタメン出場したルーキー松田が、6回の第3打席で左翼席最前列にライナーでチーム1号となるアーチを放った。小久保もできなかったルーキーイヤーのオープン戦初アーチをデビュー戦でマークした。


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