
- 勝利を飾り王監督はブキャナン(00)らとハイタッチを交わす
ソフトB王監督245日ぶり本拠地勝利
<ソフトバンク2―0西武>27日◇福岡ヤフードーム
ソフトバンク王貞治監督(66)が27日、245日ぶりに地元で勝った。西武とのオープン戦第2戦。昨年7月に胃がん手術で長期離脱を発表して以来、福岡ヤフードームで指揮を執った。キャンプ中に熱血指導を行ったブキャナン、アダムがオープン戦初安打を放つなど、紅白戦を通じても初の2ケタ、10安打を記録。昨年6月27日オリックス戦以来の本拠地勝利を挙げた。指揮官の回復ぶりに歩調を合わせ、打線も上昇カーブを描き始めた。オープン戦の開幕連勝は初の日本一になった99年以来8年ぶり。日本一奪還を目指す王ホークスには吉兆が表れた。
選手たちを力の入った握手と笑顔で迎えた王監督が次に目を向けたのはスタンドだった。「王監督、おめでとう」。8カ月前と変わらない心地いい歓声を耳にすると、両手を振って感謝の気持ちをファンに伝えた。2万9201人が駆けつけたオープン戦本拠地開幕戦で勝利。「ありがたいよ。久々のドームだし、西武戦だしね。去年までこの声援に支えられたから」。237日ぶりの本拠地帰還を王監督は感慨深そうに振り返った。
胃がん手術による長期離脱を表明した昨年7月5日も西武戦。失った時間を取り戻すかのように、ベンチではイスに座らず、約3時間立ちっぱなし。体重は68キロ前後と手術を受ける前の82キロに及ばないが、試合にかける思いは少しも変わっていない。1カ月半前までは歩行用の補助器具をつけていたのは過去の話。この日の試合前には「監督仕様」のテンピュール製シートをプレゼントされたが、その助けも不要だった。
指揮官の順調な回復ぶりに共鳴し、打線が目覚めた。口火を切ったのは「世界の王」から宮崎キャンプで打撃指導を受けた新外国人のブキャナンだ。初回に変化球をとらえてチーム初安打を左前へ放つと、4回には外角高め直球を中越えへはじき返した。「最初はタイミングに苦労したが、王監督や新井(打撃)コーチのいいアドバイスでスイングがスムーズになったよ」。紅白戦と合わせて“5打席連続安打”の助っ人が足がかりを築き、松田の犠飛と斉藤秀の適時打でこの回に2点を先制した。
7回には初安打のアダムから3連続安打。紅白戦5試合で両軍合わせて72回42安打と勢いのなかった打線が、この日は10安打と今季初の2ケタを記録した。指揮官は「よく10本も打ったね。2ケタなんて」と大きな目を見開いた。キャンプで密着指導した2人の大砲については「外国人の場合は試合になるとガラッと変わる。公式戦になると、もっと違う。日本人にないパワーがある」と能力の高さを確信。宮崎キャンプでの収穫を感じる本拠地初戦だった。
戦列離脱の時間を白星と白星でつなぎ合わせ、福岡ヤフードームで昨年6月27日のオリックス戦以来、245日ぶりの勝利を挙げた。「ブキャナンは今日は(ボールに)ついていっていたね。アダムにもヒットが出たし、明日はどっしりと戦っていけるかな」。試合後の選手サロンでコーヒーをすすりながら担当記者たちと話をする、いつもの光景もよみがえった。オープン戦の開幕連勝は、99年に初めてダイエーが日本一になって以来、8年ぶり。4年ぶりの頂上奪回を図る王ホークスに復活を予感させる吉兆が表れ始めた。【押谷謙爾】
◆王監督のオープン戦連勝発進 王監督がオープン戦で連勝スタートを切ったのは、ダイエー時代の99年(4連勝)以来8年ぶり。99年はオープン戦を2位で終え、ペナントレースでは南海時代を通じてチーム26年ぶりのパ・リーグ制覇。日本シリーズでは星野監督の中日を4勝1敗で下し、監督として初めて日本一になっている。
ソフトバンク杉本投手コーチ(4回無失点投球の先発杉内に)「ボールそのものは悪くない。ただ、ちょっとバラつきがあった。久しぶりの他チーム相手で、力が入ったのかな」
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