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ソフトB王監督キャンプ完走、80点

キャンプを打ち上げファンの声援に手を振って応える王監督
キャンプを打ち上げファンの声援に手を振って応える王監督

 ソフトバンク王貞治監督(66)が23日、シーズン完走への体力強化に努めた宮崎春季キャンプを「80点」で打ち上げた。昨年7月に胃がん手術を受け、今キャンプで211日ぶりにユニホームを着用して現場復帰を果たした王監督は、リタイアすることなく23日間のキャンプを終了。チームのキャンプの成果には「60~65点」と辛口評価だったが、自身のシーズン完走への手応えについては「70~80点は付けられる」と、及第点を与えた。今日24日の西武戦(宮崎)からオープン戦がスタート。3月11日以降の9泊10日の遠征にもマイ座布団を持参し、全18試合に帯同する予定だ。チームの精神的支柱である王監督のシーズン完走なくして、4年ぶりの日本一奪還はない。

 ソフトバンクにとって、キャンプの何よりの収穫は、王監督の完走だった。2月1日に211日ぶりにユニホーム姿でグラウンドに立ち、23日間。小久保、ルーキー大隣らがリタイアする中、王監督は戦線離脱することなく、この日の打ち上げを迎えた。

 王監督 最初はどうなるかと思ったけど、1日ごとに自信が付いてきた。選手たちの練習に熱が入って、こちらも乗せられた感じ。途中休みしなきゃいけないと思っていたけど、予想以上にうまくね。立っていても苦にならなかった。

 初日はノックバットを手にし、立っているときには杖(つえ)代わりに体重を預けるシーンもあった。「足なんかもスタートのころより強くなった。多少の波はあったけどね」。もはやそのバットを握る姿さえない。体重は依然として68キロ前後だが、宿舎に戻ってからのトレーニングで足腰の強化に励んだ。第1クール3日目からは恒例のサイン会も開催。休日を除き、前日22日まで連日、続けた。1日平均約200枚。ファン1人1人に声を掛けながら、ペンを走らせた。この日もロングティー打撃を行う新外国人のアダムに近づき、英語で話し掛ける熱血指導を展開したほど、回復ぶりは目覚ましかった。

 例年よりブルペンに足を運ぶ回数こそ減ったが、それは投手陣への信頼の裏返しだった。「杉内も良くなっているし、4本柱の3人(斉藤和、和田、新垣)も順調。投手の方が点は高いですよ。課題の攻撃はまだまだ。手応えが今イチ」。攻撃陣では小久保、多村の加入、松田の成長で厚みを増したが、紅白戦5試合で両軍合わせて5本塁打、19得点、と物足りない数字に終わった。今キャンプの総合評価を王監督は「60点か65点」と採点した。ただ、自らの体力回復については「70~80点は付けられる。何もやってないからね」と冗談交じりにチーム以上の高評価を下した。

 今日24日から全18試合のオープン戦が始まる。3月11日からは新幹線、バス、飛行機を使う9泊10日の遠征が待ち構える。全試合帯同を掲げる王監督は、長距離移動用に、シートに敷く座布団もテスト。丸型、四角、ドーナツ型、ウレタン製、低反発素材など「いろんなものを試しましたよ」。その中で通信販売で購入した厚みのある、茶色のムートンタイプのドーナツ型座布団をキャンプでは使用。「東京、福岡にも同じものがあるよ。移動にも持っていなきゃいけないから、これからは紙袋が1つ増えるね」と、オープン戦完走に意欲満々だ。

 今キャンプでは小久保、松中、斉藤和ら主力はもちろん、横浜から移籍したばかりの多村まで「王監督の胴上げ」を目標に掲げた。フロントの角田球団代表も「王監督がグラウンドにいていただくことで、このチームは何倍もの力を出せる」と話した。その精神的支柱が、キャンプを無事にクリアした。「オープン戦では選手のいい面を見られる感触は得た」。低評価のチームにも、王監督は体力と同等の手応えをつかんでいる。【中村泰三】

[2007年2月24日8時33分 紙面から]

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