このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > 九州 > 高校野球 > ニュース


九州メニュー
高校野球メニュー

佐賀北は頭脳で勝利/連載…中

博多駅に到着した佐賀北ナインは大勢の人の拍手を受けながらバスに向かう
博多駅に到着した佐賀北ナインは大勢の人の拍手を受けながらバスに向かう

 「小柄やねえ」。がい旋途中のJR博多駅で佐賀北ナインを出迎えた2000人は、祝福の拍手を送ると同時に、選手の体格に驚いた。スタメン平均は身長168・9センチ、体重65・4キロ。文科省学校保健統計調査の17歳男子(高校3年生)平均は170・9センチ、63・9キロ。身長は2センチ低く、体重は1・5キロ上回っているだけだ。

 「サイボーグみたいだ。うちの子らが勝てるのか」。準々決勝で対戦した帝京(東東京)を見たアルプススタンドの保護者が、思わずつぶやいた。帝京のスタメン平均は173・7センチ、74・9キロ。平均で4・8センチ、9・5キロ大きい相手を延長13回サヨナラ打で倒したのは、163センチ、55キロの井手和馬遊撃手(3年)だった。2番打者として「球数を稼いで主軸に球筋を見せるのが仕事」と、初回は6球目に右前打。延長に入ると「甘い球は2度来ない」と2球目のファーストストライクを中前に運んだ。チーム一小柄だが、成績は学年トップ10。データを基に、状況に応じて考える力が体格差をはね返した。

 甲子園でのデータ分析は、吉冨寿泰部長(41)が担当した。対戦相手のビデオを毎回4時間以上かけて分析。20~30分のミーティングで、選手1人1人にマークすべきポイントを解説した。帝京戦最大のテーマは、機動力封じだった。井手は、エース久保貴大(3年)が敬遠する間も二塁に入るジェスチャーで走者をけん制。バッテリーは、毎日練習するグラブトスで2度スクイズを阻止した。広陵(広島)との決勝前、相手エース対策を尋ねられた部長は「野村(祐輔=3年)君も人間。疲れたところを狙いたい」と話した。打線は終盤8回、制球を乱した右腕に襲いかかり5得点で逆転した。「私学のサイボーグ」を倒したのは偶然ではなく、観察眼が呼んだ必然だった。【特別取材班】

 ◆吉冨寿泰(よしとみ・ひさひろ)1966年(昭41)8月1日生まれ。佐賀西高では捕手として、元ダイエーの渡辺正和・福岡大野球部コーチ(41)とバッテリーを組んだ。広島大でも捕手。88年に卒業後、鹿島実、佐賀東で監督を計11年、佐賀東の部長を2年務め、佐賀北の部長は2年目。バッテリーとデータ分析を担当する。体育教諭。

[2007年8月24日8時54分 紙面から]

関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー



このページの先頭へ